抗菌薬の処方例と処方率を自己チェックしてみよう
演題
抗菌薬の処方例と処方率を自己チェックしてみよう
演者
絹巻 宏(医)
所属
絹巻小児科クリニック
抄録
外来での抗菌薬適正使用が普及しつつあるが、その際に自分の処方例と処方率をチェックしモニターすることを勧めたい。適正と思っていても、実際に調べてみると、まだ不十分で改善の余地があるとわかることがある。処方率は受診患者の特性と医師の方針に依存するので、施設間の単純比較は難しい。処方例の検討が大切である。当院のデータを示して意見交換をしたい。
私は2000年秋からそれまでの抗菌薬に依存した診療を改め、数年がかりで適正使用を目指した。初期の経験は2007年に学会誌に報告した。紙カルテを使っているので年間全例の調査は困難であり、毎年5月第3、4週の受診患者について調べている。適正使用に取り組む前の処方率は46%であったが漸減し、2006~09年は9~12%、2010年以降は6~9%(2018年は2%)で推移している。最近5年間の処方例のうち不適正は2割以下であり、更なる処方削減は難しいと思われた。
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