シンポジウム 離乳食のガイドラインを考え直そう
演題:シンポジウム 1
離乳食の問題点 ーおかゆでよいのか離乳食ー
所属
おかだ小児科医院(高島市)
演者
岡田清春
日本での「離乳食」指導では、10倍粥からはじめるとされています。保健センターでの離乳食教室や、巷の「離乳食」本にそう書かれています。
10倍粥のカロリーが母乳や人工乳の半分以下しかないのをご存じですか。
さらには、体の発育に必要なタンパク質、脂質は少なく、鉄、亜鉛などのミネラルもほとんどありません。このような低栄養の「離乳食」により、日本の乳幼児の体重増加が、生後6ヶ月から、世界の健康な子どもの体重増加と乖離していきます。
また、「離乳食」指導では、栄養のことに全く触れられず、米からおかゆを炊くとか、昆布で出しを取れとか教えています。真面目なお母さんほど、素直に言うとおりに作っています。しかし、赤ちゃんは食べてくれません。忙しいお母さんが時間を割いて作った「離乳食」をたべないと、お母さんは、まいっていまいます。しまいに怒り出すこともあるかもしれません。
小児科医が、しっかりとしたエビデンスをもって離乳食に関わっていかなければならないと思いませんか。
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