プライマリ・ケアで経験した小児死亡例
演題
プライマリ・ケアで経験した小児死亡例
所属
にしむら小児科(柏原市)
演者
○西村 龍夫、西村 弥生子、大川 元美
抄録
現在、小児の死亡率は極めて低いが、プライマリ・ケアでも様々な理由で小児の死亡例を経験することがある。当院は開院以来25年経過したが、6例の小児死亡例に関わってきた。2例はそれまで基礎疾患を認めていなかった児の突然死症例で、その他は基礎疾患に関連する死亡であった。子どもの死亡は保護者のショックが大きいが、医師も大きなショックを受ける。対応によってはその後の訴訟のリスクもある。ただし、それを避けているだけでは、不適切な防衛医療の原因となるし、医療が必須であるハイリスク児の診療ができない。プライマリ・ケアであっても、必ず子どもの死に遭遇する。それを前提として診療していくべきではないだろうか。研究会では自験例の経験談から、子どもの死に際しどのような対応ができるのか、残された家族のために何ができるのかを考えてみたいと思います。
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