出生時の低酸素性脳症から脳性麻痺になった児の支援経験
演題
出生時の低酸素性脳症から脳性麻痺になった児の支援経験
所属
にしむら小児科(柏原市)
演者
西村龍夫 他
抄録
症例は2018年1月出生の男児。分娩直前に胎児心拍が低下し、緊急帝王切開で出生。アプガースコアは1分時0点、5分時1点であった。蘇生後、大阪府立母子センターに緊急搬送され低体温療法を受けるも、吸啜反射がないために神経学的な予後不良を疑われ当院に在宅医療の依頼があった。当初は家庭で育児を行い、月に2回の在宅医療を行っていたが、母親の就労希望もあり、1歳1か月から当院併設の発達支援事業所に通所。10時から17時まで預かることになった。自宅から通所施設までは車で送迎し、入所中は看護師が酸素や吸引などの処置を行い、理学療法士や言語聴覚士によるリハビリを行っている。通所後、母親は時短勤務を始め、新型コロナの流行からは在宅勤務となったためフルタイムでの勤務が可能になった。また、次子を妊娠、患児が3歳の時に出産されている。クリニックレベルで小児科医が介入し、育児支援を行うことの意義を伝えたいと思う。
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