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子どもの健康と権利 -ケイパビリティーの視点から考える

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演題

 子どもの健康と権利 -ケイパビリティーの視点から考える

演者

 武内 一(医)

所属

 佛教大学社会福祉学部

抄録

子どもの貧困の根絶をテーマに、医療の視点から海外先進国との比較や国内での生活実態調査に基づいた研究を続けている。その中で、例えば相対的貧困水準以下の家庭で暮らす子どもの割合が2015年で約14%であるにも関わらず、生活保護の受給率は2%未満に留まっている事実をどう考えたらいいのか疑問を感じてきた。もし、相対的貧困基準以下を貧困層と考えるならば、少なくとも生活保護という仕組みは、多くの貧困層にはセーフティーネットとして機能していないと言えるからだ。生活保護への負のイメージ、制度の煩雑さや窓口の対応の問題、根本には経済的困窮は自己責任の部分社と会の仕組みの問題とどちらに重きを置くのかという私たちの社会の世論、考え方ともこうした低い受給率は関連している。今回、すべての子どもたちの公平な健康と権利を擁護すべきとの立場で、根幹において考えたいケイパビリティーという概念について、紹介し考察したい。

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