偶然発見された大動脈縮窄症の2例
演題
偶然発見された大動脈縮窄症の2例
演者
○矢嶋茂裕(医), 伊藤裕子(医)1), 桑原祐也(医)2), 桑原直樹(医)3), 岩田祐輔(医)4)
所属
1)矢嶋小児科小児循環器クリニック
2)岐阜市民病院小児科
3)岐阜県総合医療センター 小児医療センター 小児循環器内科
4)岐阜県総合医療センター 小児医療センター 小児心臓外科
抄録
症例1は生後20日の男児、顔の発疹を主訴に受診した。全身状態は良好であったが、初めての診察であり聴診したところ、わずかに心雑音を聴取した。患児は出生直後に呼吸障害があり一過性多呼吸の診断で入院治療を受けていた。その際、上下肢の血圧差があるものの心臓超音波検査で異常がないと判断されていた。それでも気になったため、心臓超音波検査を行った。最初に下行大動脈血流を見たところ、明らかな縮窄パターンであった。また左室後壁の肥厚があり、後負荷に追従している状態と思われた。しかし縮窄の圧差が約60mmHg と推測されたため緊急手術が必要と判断して基幹病院に紹介、翌日、手術を受けた。
症例2は学校心電図健診で異常をしてきされた小学校1年の女児である。岐阜県では心臓二次検査は一部地域で超音波を用いた集団健診を行っており、その際、大動脈縮窄症が発見された。心電図異常は軽微であり超音波検査もごく軽度の異常であった。
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