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特別講演2 一般小児科診療における先天代謝異常症の早期発見と対応の重要性

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演題名: < 特別講演 >

 一般小児科診療における先天代謝異常症の早期発見と対応の重要性

所属

 東京慈恵会医科大学小児科
 

演者

 大石公彦

抄録

 先天代謝異常症(IEM)とは、遺伝的欠陥により体内で必要な代謝経路が正常に機能しないことで引き起こされる疾患群です。一般小児科診療所においても、先天代謝異常症(IEM)の基礎的な概念を理解し、その診断を疑うことが極めて重要です。これらの疾患は個々には稀ですが、全体としては多くの患者が存在し、その早期発見と治療が患者の予後に大きく影響します。特に尿素サイクル異常症や有機酸血症などの急性増悪リスクが高い疾患は、迅速な診断と対応、そして専門家との連携が必要です。一般小児科の臨床現場では、原因不明の嘔吐、哺乳不良、意識障害、多呼吸、筋緊張低下、低血糖、高アンモニア血症などの非典型的な症状に注意を払い、IEMの可能性を考慮することが求められます。新生児スクリーニングによって早期に診断されることが理想ですが、非典型的な症状やスクリーニングで発見されない疾患も多いため、臨床医の疑いと知識が不可欠です。本講演では、一般診療で見逃されやすいIEMの臨床症状、診断のポイント、および最新の治療法について解説いたします。

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