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「おたふくかぜワクチン接種後の副反応に関する全国調査」の結果について

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演題

 「おたふくかぜワクチン接種後の副反応に関する全国調査」の結果について

所属

 日本医療研究開発機構(AMED)研究班[AMED鈴木班(新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業研究開発課題名:ワクチンで予防可能な疾病のサーベイランス及びワクチン効 果の評価に関する研究)]

演者

 ○西藤成雄、神谷 元、中野貴司、菅 秀、奥山 舞、田中敏博、中村 豊、森野紗衣子、高梨さやか、新井智、木所稔、岡田賢司、多屋馨子

抄録

 おたふくかぜワクチン接種8週間後までの副反応が疑われる症状に関して、接種医師を対象にWebにて情報収集を行った。接種期間は2020年1月1日から2023年3月31日まで、対象は1歳以上就学前の小児とした。
 前向きに8週間追跡できた44708例の内、無菌性髄膜炎は6例で、頻度は10万接種あたり13.4であった。頻度は低いが急性脳炎、痙攣重積例もあった。検体採取できた無菌性髄膜炎3例について病原体診断を実施、2例からおたふくかぜワクチン株遺伝子が検出、うち1例からワクチン株ウイルスが分離された。
 頻度の解釈には十分留意する必要があるが、ムンプス罹患後の無菌性髄膜炎の発生頻度に比べると低いものの、1回目接種後には、頭痛、嘔吐などの髄膜炎を疑う症状が一定の頻度で発生していたこと、無菌性髄膜炎6例のうち5例が1回接種後に発生していたことから、特に1回目接種の際は注意が必要である。

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