プライマリ・ケアにおける在宅看取りの経験
演題
プライマリ・ケアにおける在宅看取りの経験
演者
西村 龍夫(医)
所属
にしむら小児科
抄録
プライマリ・ケアの小児医療においても在宅医療のニーズが高まっているが、開業小児科で積極的に行う医師は多くはない。その理由として小児の在宅は老人とは異なる責任があること、ノウハウのある小児科医が少なく、保険請求の仕組みも分からないこと、訪問看護ステーションとの連携に慣れていないこと、重症児が多く、生命につながるトラブルの可能性があることなどが理由になっていると思われる。[br]当院では2016年から在宅児を受け入れてきたが、今回、在宅での看取りを経験した。開業医がどこまで家族の生活や医療的ケアに介入できるのか難しい問題はあったが、多少なりとも家族のQOLの向上に役に立ったと考えている。近未来のプライマリ・ケアの役割は子育て支援にあるが、在宅医療もその形のひとつではないだろうか。研究会では当院の経験を発表し、今後に予想される小児の在宅医療や看取りのニーズについて考えたい。
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