1歳児を対象にした食物アレルギー症状と制限食の実態調査
演題
1歳児を対象にした食物アレルギー症状と制限食の実態調査
所属・演者
大阪小児科医会学術部会 西村龍夫
抄録
2014年10月から2014年12月までの3ヶ月間,麻しん風しん混合ワクチン1期の接種を目的に小児科外来を受診した1歳児の保護者を対象とし,多施設共同のアンケート調査を行った. 65施設が参加し,有効回答数は735例であった.30.7%でこれまでに食物アレルギーと思われる症状が出たと回答した.症状としてもっとも多かったのは,顔などの部分的なじんましんや痒みであった.現在何らかの食物制限を行っているのは27.8%であり,制限食物は,卵が78.3%,牛乳が26.8%,小麦が10.6%,大豆が2.5%であった. 26.1%は複数の食物制限を行っていた.制限理由としてもっとも多かったのは血液検査の59.8%であり,続いて,食べて症状が出た,乳児湿疹,アレルギーが怖いから,という理由であった.従来考えられていたよりも多くの児が,乳児期にアレルギー症状を経験し,制限食を行っていることが分かった.
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