呼気中一酸化窒素濃度(FeNO)を目安にした小児気管支喘息の長期管理について
演題
呼気中一酸化窒素濃度(FeNO)を目安にした小児気管支喘息の長期管理について
所属・演者
西藤小児科こどもの呼吸器・アレルギークリニック(守山市) 西藤成雄
抄録
Nitric Oxide(以下 NO)は血管拡張、神経伝達、感染防御などに関わる多機能の生理活性分子で、1994年には喘息患者の呼気中で上昇することが明らかにされ、新しいバイオマーカーとして注目されている。特に呼気中一酸化窒素濃度(FeNO:Fractional exhaled nitric oxide)は気道内の好酸球性炎症を反映するとされ、その値が高いと気道内の炎症の存在を示唆する。
FeNO測定はスパイロメーターと比べ簡便で、検者の指示が理解できない低年齢の患児にも検査を行う事ができる。本人や家族の自覚症状に依り、長期管理薬の調整を行ってきたが、FeNO測定により低年齢でも客観的指標にて管理が行える。
FeNOが気管支喘息の病態の説明や管理薬の指標として有益と思われた症例を交え報告する。
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