プライマリ・ケアでの食物アレルギー予防
【ちょっと語らせてください:総説執筆の苦労話】
演題
プライマリ・ケアでの食物アレルギー予防
所属
にしむら小児科
演者
西村龍夫
抄録
プライマリ・ケアにおいて食物アレルギー予防は重要である。2010年頃、周囲の保育所で多くの児が食物除去を指示されている状況に疑問を持ったことを契機に、大阪小児科医会の協力のもと「1歳児の保護者を対象とした食物アレルギーの意識調査」を実施した。その結果、多くの保護者が何らかの食物制限を行っている実態が明らかになった。背景には保護者の食に対する強い不安感があると考え追加のアンケート調査を行ったところ、極めて軽微な症状でも不安が増大する傾向が確認された。食物を与えないこと自体がアレルギー発症リスクを高める可能性を考え、複数の食物を微量ずつ混合して摂取する群とプラセボ群を比較する研究を実施した結果、早期摂取群では乳児期の食物アレルギーエピソードが有意に減少することを示した。2025年には外来小児科学会の推薦により小児科学会誌に総説を掲載した。本講演では、これまでの研究の経緯や苦労を中心に紹介する。
a:98 t:2 y:0
